1935年(昭和10) 埼玉県生まれ。
55年(昭和30)に劇団青俳に入団。68(昭和43)に劇団現代人劇場を創立。俳優としての活躍と平行して、
69年(昭和44)、『真情あふるる軽薄さ』で演出家としてデビュー。72年(昭和47)、清水邦夫らと演劇集団「櫻社」結成。74年(昭和49)同集団を解散後、『ロミオとジュリエット』演出で大劇場に進出。そのダイナミックかつ躍動感あふれる演出が人々を魅了し、以後、日本を代表する演出家として、国内外の現代劇からギリシャ悲劇、シェイクスピア、チェーホフなどの海外戯曲の古典や近代劇、若手作家の新作に至るまで、その演出ジャンルは多岐に渡る。
2014年に手がけた作品だけでも、『冬眠する熊に添い寝してごらん』、『2014年・蒼白の少年少女たちによる「カリギュラ」』、『ムサシ』(韓国公演)、『わたしを離さないで』、『海辺のカフカ』、『太陽2068』、『ロミオとジュリエット』があり、今後、『火のようにさみしい姉がいて』、『ジュリアス・シーザー』と続く。
また、83年(昭和58)の『王女メディア』を皮切りに海外での活躍も目覚ましく、英国名誉大英勲章第三位(CBE)受章の他、英国グローブ座アーティスティック・ディレクターの一人を務めるなど、世界的な演出家とし「NINAGAWA」の名前を轟かせている。近年は、55歳以上の演劇集団「さいたまゴールド・シアター」、若手育成プロジェクト「さいたまネクスト・シアター」設立など、演劇界に常に新風を送り続けている。まさに、「疾走し続ける演出家」でなのある。