シス・カンパニー公演 お蘭、登場 | |
SIS company inc. のプロデュース作品のご紹介 |
公演概要 | 東京公演 | 大阪公演 | キャスト・スタッフ | SIS Twitter | HOME |
【2018年7/26(木)大阪公演千秋楽をもちまして、全公演無事に終了いたしました!】 皆様、ご声援をありがとうございました! |
現代演劇史に輝く名作『寿歌』の作者・北村想とシス・カンパニーが、日本文学へのリスペクトを込めてオリジナル戯曲を創作するシリーズ「日本文学シアター」。
これまで、太宰治「グッド・バイ」、夏目漱石「草枕」、長谷川伸「沓掛時次郎」、そして、能「黒塚」と、様々な日本文学の世界にモチーフを求め、北村想が自由な発想を炸裂させてきた人気シリーズが、いよいよ『江戸川乱歩』の世界にアプローチします! 江戸川乱歩といえば、大正から昭和にかけて活躍した日本のミステリー界の礎を築いた巨星。 その”エンタテインメント”要素に溢れた超ディープな世界観が魅力です。 あるときは”エログロ猟奇的”な小説に度肝を抜かれ、あるときは妖しげな美女たちが誘う幻惑の物語にドギマギ…。そして、またあるときは、小気味良いトリックが冴え渡り、かと思えば、溌剌と少年探偵団が大活躍…と、その作風は実に多彩でスリリング。そんな”乱歩テイスト”に彩られ、大胆不敵な七変化で神出鬼没のヒロイン・お蘭が誕生! 小泉今日子扮する謎の女が繰り出す妖(あやかし)のワザに翻弄されながら、堤真一・高橋克実が舞台狭しと駆け巡ります。 そして、気が付けば、舞台上も客席も、お蘭が誘う迷宮世界(ラビリンス)へ……。 さてさて、どんな乱歩作品が全編に見え隠れしているかは、劇場でのお楽しみです! 改めまして、出演者をご紹介しましょう。 謎のヒロイン・お蘭には、シリーズ2度目の登場で前回出演作「草枕」で紀伊國屋演劇賞個人賞、読売演劇大賞優秀女優賞に輝いた小泉今日子、「グッドバイ」「黒塚家の娘」に続き、3作目のシリーズ出演となる高橋克実が、お蘭が残した痕跡を追う目黒警部を演じ、警部と共にお蘭を追い詰める名探偵・小五郎には、2012年シス・カンパニー公演「寿歌」で、北村想の伝説的な戯曲に新たな命を吹き込んだ堤真一が登場。本作でシリーズ初登板を果たします。 演出は、これまでのシリーズ全4作の演出を務めてきた シリーズVol.1~3でも光った、レトロで乾いたタッチの中にぬくもりを感じさせた演出に加え、前作Vol.4『黒塚家の娘』では、北村想版ファンタジーホラーを、幻想的なダイナミズムで描き出し好評を博しました。その寺十吾がアプローチする<北村想×乱歩>にも注目が集まります。 そして、今回は、シリーズ初めての大阪公演も決定! 念願の大阪公演の実現で、遂に関西の皆さんに、この人気シリーズをご覧いただけることも、私たちカンパニー一同がとても楽しみにしているポイントです。 大胆不敵な七変化で神出鬼没の謎の女・お蘭(小泉今日子)が繰り出す胸騒ぎのトリック! |
||
「このホンがヤッてみたい」と、producerや役者・スタッフの方々に思っていただいて、「この舞台はスゴイ」と観客の方々に喜んでいただいて、私自身が楽しんで書いた。この三つが揃うことがシス・カンパニーのホンを書くときの規準なんですが、『お蘭、登場』は、そういった意味では〈文学シアター〉の中ではもっともlevelの高い作品です。私は文学のことはあまり知りませんし、乱歩さんのことも詳しいほうではありません。けれども、今度のホンは軽々と「乱歩さんを散歩している」と自負しています。
2012年にシス・カンパニーで北村想の名作「寿歌」を上演した際に、北村想とシス・カンパニー・プロデューサー北村明子との間で、立ち上がった新たな創作構想が発端。日本文学へのリスペクトを込め、名作戯曲や文学作品をモチーフに、新たなオリジナル戯曲を生みだそうという企画。和歌・連歌の手法に、古歌の語句や趣向を取り入れて新しい表現を用いて歌を詠む「本歌取り」という技法があるが、まさに、戯曲・文学における現代の「本歌取り」と高く評価されている。
当初は、段田安則主演での「近代日本文学」へのオマージュが企画の主旨で、シリーズ3作で完結予定だったが、人気と好評の声に後押しされ、シリーズ継続が決定。4作目からは、近代文学の枠組みにとらわれない自由な「本歌」をセレクトしての創作となった。演出は、シリーズを通して、俳優でもある寺十吾(じつなし・さとる)が担当。北村想の世界観を熟知した演出には定評がある。 【1】
日本文学シアターVol.1【太宰治】 『グッドバイ』
2013年11月29日(金)~12月28日(土) シアタートラム 出演:段田安則・蒼井優・柄本佑・半海一晃・山崎ハコ・高橋克実 ○太宰治の未完の絶筆『グッド・バイ』をモチーフに、段田安則と蒼井優の不思議なラブロマンスを中心に、軽妙な中に透明感を湛えた「大人の青春物語」を発表。その年の最も優れた新作戯曲に贈られる戯曲賞「第17回鶴屋南北戯曲賞」に輝いた。 【2】
日本文学シアターVol.2【夏目漱石】 『草枕』
2015年 6月 5日(金)~ 7月 5日(日) シアタートラム 出演:段田安則・小泉今日子・春海四方・山田悠介・浅野和之 ○夏目漱石の初期の名作『草枕』を骨格に、漱石の小説の流れに、実在の原作モデルの女性から得たインスピレーションを大胆に加味。段田安則、小泉今日子を配し、ヒロイン:小泉今日子にとって初めての演劇賞となった「第50回紀伊國屋演劇賞個人賞」と「第23回読売演劇大賞優秀女優賞」をもたらした作品。 【3】
日本文学シアターVol.3【長谷川伸】 『遊侠 沓掛時次郎』
2016年 8月27日(土)~10月 2日(日) 新国立劇場小劇場 出演:段田安則・鈴木浩介・渡部秀・西尾まり・萩原みのり・戸田恵子・金内喜久夫 寺十吾(~9/15まで)・松澤一之(9/16~) ○2016年発表の第3弾は、前2作とはガラリと異なり、大衆演劇の巨星:長谷川伸の人気作「沓掛時次郎」 にアプローチ!“血沸き肉躍る“いわゆる“股旅モノ”の傑作をモチーフにした「遊侠 沓掛時次郎」は、旅芸人一座「長谷川團十郎一座」が劇中劇で演じる「沓掛時次郎」の義理と人情の世界と、現実の旅役者たちの舞台裏との虚実がスリリングに交錯。心も湧き立つエンタテインメント要素にも彩られた「大人のおとぎ話」と人気を呼んだ。 【4】
日本文学シアターVol.4【能「黒塚」より】 『黒塚家の娘』
2017年 5月12日(金)~ 6月11日(日) シアタートラム 出演:風間俊介・趣里・高橋克実・渡辺えり ○シリーズスタート当初、<段田安則主演3作をもって完結>予定だった本企画。皆さんからの好評の声に支えられ、この第4作から新たな劇世界を求めシリーズ継続が決定。それまでの「近代日本文学」の枠を飛び越え、まずは一気に室町の世までさかのぼり、「安達ケ原の鬼婆伝説」に題材をとった能「黒塚」がモチーフに。 奇々怪々なシチュエーションで、オモシロ怖い“北村想版ファンタジーホラー”が誕生した。 | ||
上の画像クリックすると大きな画像を表示できます。 | ||
| ||