[ケラリーノ・サンドロヴィッチ×大竹しのぶ×稲垣吾郎×ともさかりえ×段田安則] の待望の顔合わせが13年ぶりに実現!
あの興奮を巻き起こした充実の顔ぶれが再び集い、新たな作品『LIFE LIFE LIFE〜人生の3つのヴァージョン〜』に挑みます!
この作品は、シス・カンパニーが日本初演を手掛けた『大人は、かく戦えり』や、その名を世界中に知らしめた戯曲『ART』など、全世界が注目するフランスの劇作家 ヤスミナ・レザ の代表作です。
2000年のパリ初演の際には、女優でもある作者レザ本人が自ら出演し、大喝采を博しました。
ヤスミナ・レザ作品は概して、とてもリアルでさりげない設定からスタートします。
そのタッチはスピーディで軽やかでありながら、巧妙で緻密。
どこか俯瞰のポジションから、人間の本質をジワジワあぶり出し、そして、観客を思いっ切り笑わせておきながら、それぞれの心に微妙に引っかかりを残す、ビターな後味が絶妙です。
本作は、ズバリ、そのタイトルの通り、"3つのLIFE"の物語です。ある夜の同じシチュエーションからスタートした会話が、その話題の入口、トーンが少し違うだけで、「あらあら、そんな方向に?? 」と物語が転がり始めます。そんなスリリングな流れに、ニヤニヤ、クスクス、ハラハラしながら、その展開を存分に堪能できる構造です。まさに人生も3倍、芝居も3倍、いや、それ以上にタップリと立体的に味わえる魅力あふれる作品なのです。
- 〜Introduction〜
- ある夜、天体物理学者アンリ(稲垣吾郎)とキャリアウーマンのソニア(ともさかりえ)夫婦の自宅では、
なかなか寝付いてくれない子供に手を焼いていた。
そこに、来客の呼び鈴が・・・。
なんと扉の外には、翌日のディナーに招待していたはずのアンリの上司ユベール(段田安則)とイネス(大竹しのぶ)夫妻が!!
突然の来訪に慌てふためくアンリとソニア。
本当なら、上司夫妻を完璧に接待して、何らかの突破口を得るはずの大切なディナーだったはずが、
出せる物といったら、食べ残しのスナックぐらいしかない最悪の状況。
さて、こんな悲惨なシチュエーションから始まる<3つのヴァージョンの物語>は、
それぞれ、どこに向かって行くのだろうか? 絶望の果てに一筋の希望は見えるのか?
ケラリーノ・サンドロヴィッチ は、言うまでもなく、多くのオリジナル戯曲でもわかるように、その独自の言語感覚、スピード感で、幾層にもシニカルな笑いを重ね、疾走感を加速させていく劇作の名手です。振り返れば、13年前の「ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?」が、彼にとっては初めての翻訳戯曲演出でしたが、その成果は、皆さんもご存じの通り! 多くの演劇賞に輝く素晴らしい足跡を残しました。
今回、初の ヤスミナ・レザ 作品との出会いにも期待が高まります。
そして、久々に集まる圧巻のキャスト陣!!
前回の共演から本作に至る歳月で、4人それぞれが歩んできた輝かしい軌跡には目が眩むほどです。
まず、近年、音楽劇、コンサート活動でも大活躍の 大竹しのぶ は、これまでもシリアスからコメディまで多くの作品で、 段田安則 との共演で充実の舞台を創り上げてきました。
段田は、2018年の年頭から硬軟異なるタイプの5作品に精力的に出演。その中のサルトル作「出口なし」で共演した2人は、緻密で熱量の高い応酬を展開。観客を釘付けにしました。
この2人が、2011年共演したヤスミナ・レザ作「大人は、かく戦えり」日本初演は、第19回読売演劇大賞優秀作品賞を受賞。
そして、大竹が最優秀女優賞、段田も優秀男優賞に輝きました。今回の<レザ×KERA>が融合した世界での共演からは、また目が離せません!
また、10代から活躍を続ける ともさかりえ は、近年、映像のみならず舞台でも独特の存在感を確立。
再演が決まっているKERA作品「キネマと恋人」や、2018年出演の小川絵梨子演出「1984」等での演技で強い印象を残しました。
本作では、妻・母・キャリアウーマンというリアルな役どころ。さあ、どんな女性像が現れるでしょう。
そして、舞台「NO.9-不滅の旋律-」で、狂気と宿命を抱いた楽聖ベートーヴェンを全身全霊で演じ切り、また新たな次元へと歩を進めた 稲垣吾郎 が13年ぶりにKERA演出作に登場します。舞台、映画、テレビ、ラジオから活字媒体、WEBに至るまで、メディアの壁を感じさせない自在な表現力こそ本作の強力な推進力です!
稲垣演じるアンリに訪れる悲惨な状況から始まる3つの物語の行く末は?? その運命に、明日への希望の光は射してくるのでしょうか? 興味が尽きない役どころです。
この無敵の布陣が新たな思いで挑む『LIFE LIFE LIFE〜人生の3つのバージョン〜』。お楽しみに!